3年後、あの約束の続き
数分後、章が戻ってきた。

「とりあえずChrisさんと須賀さんは警察行って、橋本さんは他の警備の人とちょっと話してくるって」
ぐったりとした表情をしている。

「じゃあ大丈夫か・・・ごめんなさいね、私は戻らなきゃ」
埋め合わせはまた、と言って原田さんは店に戻って行った。


「ねえ、あの人一体なんだったの?。すっごい狂ったように暴れてたけど・・・」

閉店して落ち着いた頃に、章に話しかけられる。
さすが巻き込んだからには、話さなければいけない。


「あの人は・・・橋本のストーカーです」

「ストーカー?!」

「ええ」

とりあえずバックヤードの作業を続けながら、章に話す。

「元々、橋本が留学時代に付き合っていた子だったらしいです。
 普通に付き合って、普通に別れた・・・『はず』だったそうですよ」
帰国して長距離恋愛になり、すれ違って別れたという、普通の『別れ方』だったらしい。
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