3年後、あの約束の続き
結局、章と近くの蕎麦屋で昼飯を食べることになった。

とは言え、余計なことを言わないように気を付けているので、私の口数は少ない。
章はいつもの調子で、橋本のこととか原田さんの話を振ってくるけれど。
(一応、橋本のことは心配しているらしい)


やがて店について注文が終わると、完全な沈黙が流れる。
正直気まずい。


「あのさ、今からだけど」
章が最初に沈黙を破る。

「今から、直営店の候補地のデベロッパーさんたちに会ってくるよ」

「そうなんですね」

「うまくいけば、今年の秋だね。出店は」

「そうですか」

そして料理が運ばれてきて、2人で食べ始めた。

「瀬崎さん、出店までは日本に居るんですか?」
やっぱり気にはなる。

「多分ね。一応出店まで面倒見るのが俺の仕事。ま、今本社で凍結してるプロジェクトがあるから、それが動いたら早くなるかも」
淡々と食べながら、章は答えた。
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