【完】【短】初恋を教えてくれた顔も知らぬ君へ
『文通、いいですね。
私ももう少しお話してみたいです』
顔が見られないからか、このメモの中の私は普段より積極的になれる。
地味で、目立たない私を知らないから…
普段では笑われてしまうような言葉も書ける。
そんな意味では本当の、私が出せるんだ。
もう少し話をしてみたいのは私の本心だし、いろんなことも聞いてみたいと思っていた。
このメモの大きさでは物足りなくなってしまった、そう書いたらウザがられるだろうか。
どれだけ興味津々なのかって。
でも、だって…きっと貴方はいい人だから私ももう少し近付きたいの。