【完】【短】初恋を教えてくれた顔も知らぬ君へ


『しんどいです。マスクが手放せなくなりました。鼻声だし…』



きっとあの金髪くんのように。


すごくしんどそうだった。

今思い返すと目も赤くなってたし…



『梅さんは優しいですね。
きっと本当は強い人なんだろうなって思います』



別にそんなことはないのに。



私なんて弱々だ。

軟弱者だ。



ただマリさんのことを知りたいだけ。




こんなこと、初めて思った。



今までは何でも外見とか、キャラとか、そんなので決めつけて…



ちゃんと知る前に、この人は私とは世界の違う人なんだって予防線はって境界線引いて。



でもマリさんは違う。



お互いの顔も知らなくて、お互いのキャラとか覆ってるものを知らないから、ちゃんとその人自身を見られてる…と思ってる。

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