私とマロン
ピンポーン♪

「わっ!マロン!お母さん、帰ってきた・・・!!」

今日は、お母さんの帰ってくる日が早いことを
忘れてた。

『わんっ!わんっ!』

お母さん『ただいまー、紫音ー?』

『わんっ!わんっ!』

『紫音ー?今、犬・・・吠えたわよね・・・?あんた、まさか・・・!』

え、や!こりゃマズイ!

どーしょー!!

マロン・・・動かないで・・・!

吠えないでぇ・・・!!!

「お、お母さん、んなわけないよぉ!し、紫音、犬の真似してるの!おかえりわんっ!」

『そう・・・。変な子ねぇ・・・。』

お母さんは、台所へ向かった。

私はマロンを抱いて、自分の部屋に移動した。

『紫音?どこ行くのー?おやつは??』

ビクッ!

「うっ!?ううん?まだだよ!でもね、牛乳・・・いっぱい飲んじゃったの!」

ってゆーのは嘘で、ほんとは、マロンにあげた・・・。

ごめんなさい!!

『あらあら、そんなにいっぱい飲んだの?てか、あんた、いつから飲めるようになった?牛乳なんか・・・。』

ゲッ!!
紫音、牛乳が大嫌いで、飲めないんだった!!

「えっと・・・、そう!幼稚園でね、牛乳を飲んだらね、おいしかったの!だから紫音、飲むって決めたんだ!いま、紫音チビっこいから、あとちょっとで小学生になるから、身長伸びなきゃと思ったの!」

すると、お母さんは私の頭に手を軽くのせ、

『よしよし・・・』

と言ってくれた。

ほんとは、紫音、嘘つきなのに。
紫音、悪い子なのに!

「あ、そう・・・!紫音ね、幼稚園に忘れ物をしたんだ!取りにいくね!」

『早く戻ってくるのよ!雨強いから危ないからね。』

私は頷き、外へ急いで出た。

もちろん、マロンも一緒。

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