待ち続けるのは時間の無駄ですか?
タイトル未編集
小学3年生に上がった春
先生「転校生を紹介するぞー」
北斗「○○学校からきました。よろしくお願いします。」
その時、私は彼と目が合いクールな雰囲気、優しそうな目、全てに心を奪われた。
早速北斗と馬鹿な話で盛り上がり、昼休みもずっと遊ぶくらい仲が良くなっていった。
「俺今からお前の事ゆきおんなって呼ぶは〜」
「なんでそんなダサいあだ名!!!」
転校してきた頃と慣れてきた頃の雰囲気は別人かのようだったが、そんな北斗も大好きで、好きが抑えられないくらいだった。
しかし...
小学4年生も終わり5年生に進級する頃...
4年生の頃は離れちゃったから次こそ同じクラスがいいな〜♪
私はクラス替えが楽しみすぎて、ウキウキしながら学校へ登校した。自分の名前を探す前に北斗の名前を一番に探した。
えぇ〜先生北斗の名前書き忘れてるし!!こんなミスあるもんなのー!?少し腹を立てながら、次に自分の名前を見つけ、その教室へ向かった。
北斗の事が好きな私のライバル。茜。
教室へ行くと、茜が泣いていた。
ゆきな「どうして泣いてるのー??」
嫌な予感が、的中した。
茜「北斗が...北斗が転校した。」
ゆきな「...。...。」
聞いた瞬間、周りの声が聞こえなくなり、ボーッと立ち尽くした。
現実を受け入れられなかった。嘘だと、思いたかった。
私は、始業式が終わってすぐ、北斗の家へ向かった。
まだ、まだ引越しの準備でいるはずだ。
その期待も、着いた瞬間儚く散っていった。
でも、まだ信じられなかった。
北斗に電話した。
少しでも、あのやんちゃな声を聞きたかった。
プルプルプル..プルプルプル..
カチャ
「あ、もしもし!!ゆきな..です..けど...」
「この電話番号は、現在使われておりません。」
私は何度も何度も涙を流しながらかけ直した。
北斗の笑った姿、あの声、落ち着く匂い、全てが私の目の前から消え去った。
どこかで会える。きっと、会える。
「ずっと好きだよ。どんなにゆきなは俺の事嫌いでも俺はずっと大好きだよ。北斗より」
小学3年生の冬にくれたその手紙を信じ、待っていた。
------------------------------------------------
クラスの友だち「北斗、G中に行ったらしいねー!!」
ゆきな「あ、そうなんだねー!!」
北斗、私の事覚えててくれてるかなー。
G中って、荒れてるし、可愛い子多いし...。。
不安ばかりだった。
「北斗彼女出来たらしいよね」
よく噂になっていた。
めっちゃ荒れてるらしいし、今ではG中のうるさい方だよね。
そりゃ、環境変われば、性格も変わるか。。
あ、彼女。。
私も前に進まなきゃな。もう、北斗は歩み出してるんだ。
北斗が転校してから自分の感情も、荒れだしていった。
小学5年生〜中学2年生
付き合っては別れ。また付き合っては別れをいろんな人と繰り返していた。私は1人1人愛しているつもりだった。
でも、別れる度に、思った。
北斗元気かな。会いたいなー。
やっぱり、好きだな。
私は気がついた。北斗を忘れようと、寂しさを埋める為に、いろんな人と付き合っていたんだ、と。
私は度々友達から北斗と会ったよー!!という情報を、聞いていた。
中学1年生の夏休み
「アクアプールに北斗いたよ!!身長高くなってた」
夏祭り
「北斗来てたよー!!会った??彼女といたよ」
中学2年生の修学旅行
北斗がいる学校G中とすれ違った。
皆「北斗と久しぶりに喋ったわ」
どうして、私は1度も会えないの??
皆は会えてるのに、どうして??
彼女いるとかいないとか関係なくて、とにかく会いたかった。
------------------------------------------------
中学1年生の頃
茜は北斗とLINEをしていた。
ゆきなは親が厳しくて携帯を持たせてもらえず、北斗との接触は出来なかった。
茜はライバルだし、嫉妬が凄かったかな〜。
茜「北斗S高校に行くらしいよ」
ゆきな「え、そうなの!?」
私はくいついた。
------------------------------------------------
中学3年生
私は北斗がS高校に入るって事をまだ覚えていた。
友達や親には看護師になりたいからと言い、S高校を受験した。
看護科落ちたら、私立は行かせないよと。親に言われていた。
看護科はこの辺じゃ、S高校しかないから、定員50人に対して100人くらい受けていた。
頭悪いし、受かるはずがなかった。
天下合格で医療福祉科。合格通知には、そう書いてあった。
親にはダメと言われていたが、何週間もかけて、土下座して入学を説得した。
そんなに頑張りたいならいいよ。
そう言ってくれた。
好きな人を追いかけてS高校に行くとか、言えなくて、申し訳なかったけど、やっと会える!
嬉しかった。
でも...
北斗は、S高校に入学していなかった。
------------------------------------------------
私は北斗の事を忘れつつあった。
高校生活を楽しんでいた。
もちろん、彼氏もできた。
------------------------------------------------
高校2年生の夏
ピローン
TwitterのDMが、北斗から来た。
北斗「誰か女の子紹介して〜」
確かにG中で荒れたのがわかるような雰囲気だった。
ゆきな「私の友達は皆いい子だよ!!」
北斗「誰かいないのー??」
ゆきな「誰かって言われても笑誰がいいの??」
そんなDMが続き、LINEを交換することになった。
北斗からのLINEトークは見返して見ると電話ばかりで、北斗からかけてくることが多かったから、ニヤニヤしていた。
------------------------------------------------
ゆきな「なんで何も言わずに転校したの??電話くらいしてよ」
北斗「あぁーわりぃわりぃ!お前泣き虫だからさ笑」
何も言わずに転校する方が心配するわ。どんだけ泣いたと思ってるの。
ゆきな「北斗S高校に来ると思ってたのに〜!!」
北斗「そりゃ中1の時は頭良かったし言ってたけど、さすがに3年になったら志望校変わるだろ。 しかも、S高校側が内申書悪すぎて受けさせてもくれなかったからね笑」
そりゃそうか。1年の頃はG中になれてない頃だし頭良かったけど、慣れてきて性格も変わって3年になったら別人なのに来るわけないか〜。
こんな思い出話のような会話を交わした。
私は、ずっと待ってたとか、北斗と会いたくてS高校に行ったとか言わなかった。
北斗は小学校の頃の感情を忘れていたから。
------------------------------------------------
私は北斗と2週間に1回くらいのペースで会っていた。
北斗の自慢話や、中学校の頃の話。
北斗には歴史がありすぎて話尽きなかった。
北斗は現在、外仕事をしている。
日曜日は通信制のK高校に通っている。
2月に仕事の都合で、大阪に行くらしい。
------------------------------------------------
高校2年生の冬(現在)
北斗「お前さ〜会おうとか言ってこないよね」
ゆきな「だって、仕事大変そうだし、疲れてるのに会いたいなんて言えないよ。」
北斗「お前と会うのに疲れるかよ!!元気でるは!!」
そーゆー会話をして、抱きしめられた。
北斗「俺2月から大阪行くかもしれないんだよねー」
ゆきな「うん、知ってる。て、てか!!2月ってもうすぐじゃん!!」
北斗「だよだよ笑 だから今まで異常に頻繁に会おうね。」
ゆきな「うん、2月修学旅行もあるし。」
北斗「だったら、尚更会えないじゃん。」
ゆきな「だよね。。」
北斗「お前彼氏作るなよ」
ゆきな「作らないよ!!」
北斗「ほんとかよー笑 出来そう!」
ゆきな「なにそれー!!できないし!!北斗が出来るんでしょ」
北斗「いや、ないない。 2月まで作るなね」
「大阪に行かないってなるか、大阪行って帰って来たら付き合おう。」
ゆきな「わかった。約束ね??待っとく。頑張ってね!!」
北斗「おう!約束な」
今度は強く抱きしめられた。
私も行かないで。お願い。ずっとそばに居たいよ。
感情を伝えるかのようにギュッと抱きしめた。
頑張れって言ったけど、本当は行かないでほしい。
また、離れちゃうの??
神様、どうしてこんなに突き放すの??
私は今もこれから先もずっと、北斗を信じて、待ってる。
北斗と幸せになりたい。
北斗と家庭を築きたい。
運命の人が、北斗でありますように。
そう願いながら。
大好きだよ北斗。