不純愛
彼はどんどん出世していき、

目に見えて大変なのが分かったし、

それと同時に尊敬し

彼のようになりたいと思った。


私はあまりにボロボロな彼の手をとり、

全身全霊の好きを伝えた

目だけで

言葉でなんか言えないから

伝われと強く彼の手を包み込み

私は

「痛そう…あんまり無理しちゃダメですよ…」

私にはそれが精一杯だった。



彼の驚いた顔


今でも覚えているんだ。






仕事してるある日

「会社を辞めると言っていた人の飲み会に来ないか」

と彼に誘われた。

会社を辞めるのは新入社員の私を

気にかけてくれていた先輩だったため

「是非!!行きますよ!」

と答えた。

誰の連絡先も知らなかった私は

半分社交辞令

半分期待

彼の連絡先を知るチャンスだった。






「そのこともあるし、連絡先交換しようか」


そう言って裏紙に電話番号を書き始めた。


よし!!

心の中でガッツポーズした。

もらうとき彼の顔を見ると…

ものすごく赤く火照っていた


「???」

私はなぜ火照っているかわからなかった。

女の子の扱いには慣れていると

そう思っていた。


後から聞いたら

「女の子に自分から連絡先聞くことなんかない。」

と少し拗ねながら言われた。

可愛いと微笑んでしまったら

また拗ねてしまった。


ほんとに年上なのか(笑)




連絡先を交換してからが

ものすごく早かった。



今まで会社での業務的な話だけでなく

彼のプライベートにも踏み込むことができた

毎日のメールは途絶えないように

久しぶりに必死になってしまった


その反面彼は迷惑ではないだろうか

そんなことも考えてしまった…

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