Haru Koi
~ 転校生 ~
今日から高校3年生の二学期が始まる

「ねえねえ咲菜!転校生来るらしいよ」

「そうなんだ~全然知らなかった。」

「でも高校3年生の二学期に転校してくるって珍しいよね」

幸奈は情報屋なみに情報を得るのが早い。
私は別に転校生なんてどうでもいいんだけど

「は~い席ついて。今日は転校生紹介するから。ほら、入って」

…ガラガラ

「自己紹介してくれる?」

「はい。初めまして、青中 遥哉です。」

え?…青中 遥哉?同じ名前だ…
顔も少し似てる気がする。

「沖ノ島から引っ越してきました」

…間違いない。遥哉だ。あの遥哉だ!!

「じゃあ青中、後ろの左端お前の席な」

私の隣だ。嘘みたい。もう会えないと思ってたのに

「よろしく」

「よ、よろしく!遥哉、久しぶりだね!」

「え、俺のこと知ってんの?」

「え?…咲菜だよ。冗談やめてよ笑」

「ごめん。覚えてない」

なんで?昔は毎日一緒に遊んでたのに…
嘘だよね…

「転校生結構イケメンだね!咲菜!」

「あ、あぁ…うん。そうだね!」

遥哉が私のことを忘れるなんて信じられない
私が何も言わずに島から引っ越したから怒ってるのかな。

ちゃんと遥哉に聞こう!!

「遥哉!!ちょっと待って。」

「どうしたの?」

「本当に私のこと忘れちゃってるの?」

「ごめん、俺本当に覚えてない」

「昔毎日一緒にいたんだよ?私が何も言わずに島から出たから怒ってるの?」

「しつこいな。覚えてないっつってんだろ」

あぁ…本当に忘れられてるのかな。
小さかったもんな。

私の初恋が終わった
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