Haru Koi
~ 記憶の中 ~
『遥哉!見て~カブトムシっ』
『俺も探そ~っと!勝負しようぜ!』
『絶対咲菜が勝つもん!』
……また夢か。なんか学校行くの憂鬱だな。
「咲菜~!?遥哉くん来てるわよ!?」
「え!?すぐ降りる!」
ドタドタドタ
「あっ。咲菜ちゃん、昨日ひどい言葉言ってごめん謝ろうと思って幸奈ちゃんに家聞いたんだ。」
「ううん!大丈夫だよ。」
「ちょっと話したいことあるから外出てきてほしい。」
「わかったすぐ行く!ちょっと待ってて!」
なんだろう話って…なんか怖い。
嫌な予感がするな。
「どうしたの?話したいことってなに?」
「俺達ってどんな関係だった?」
「え?」
「いや、俺達知り合いっぽかったからどんな関係だったのか気になって。」
「本当に忘れちゃってるんだ。私達は島で毎日一緒に遊んでた。幼馴染だよ」
「そっか。ごめんな。」
「なんで謝るの?」
「俺、記憶が消えていくんだ。毎日、少しずつ俺の中から消えていく。」
「え?どういうこと?」
「俺はいつか自分自身のことすらわからなくなる。だから咲菜ちゃんとの思い出ももう思い出せないんだ。」
「………」
私は何も言えなかった。
慰めの言葉すらも口に出せずただ黙って泣いた。
『俺も探そ~っと!勝負しようぜ!』
『絶対咲菜が勝つもん!』
……また夢か。なんか学校行くの憂鬱だな。
「咲菜~!?遥哉くん来てるわよ!?」
「え!?すぐ降りる!」
ドタドタドタ
「あっ。咲菜ちゃん、昨日ひどい言葉言ってごめん謝ろうと思って幸奈ちゃんに家聞いたんだ。」
「ううん!大丈夫だよ。」
「ちょっと話したいことあるから外出てきてほしい。」
「わかったすぐ行く!ちょっと待ってて!」
なんだろう話って…なんか怖い。
嫌な予感がするな。
「どうしたの?話したいことってなに?」
「俺達ってどんな関係だった?」
「え?」
「いや、俺達知り合いっぽかったからどんな関係だったのか気になって。」
「本当に忘れちゃってるんだ。私達は島で毎日一緒に遊んでた。幼馴染だよ」
「そっか。ごめんな。」
「なんで謝るの?」
「俺、記憶が消えていくんだ。毎日、少しずつ俺の中から消えていく。」
「え?どういうこと?」
「俺はいつか自分自身のことすらわからなくなる。だから咲菜ちゃんとの思い出ももう思い出せないんだ。」
「………」
私は何も言えなかった。
慰めの言葉すらも口に出せずただ黙って泣いた。