あなたを好きにならないための三箇条
「…ふざけないで。」
紗奈がワナワナと体を震わせ彼に殴りかかろうとする
私はすんでのところで紗奈を止めることに成功した。
「…冗談、だよね?」
くるりと方向転換をした紗奈は私の方を燻ぶった
「…紗奈。この人は大丈夫だから」
ポンと肩に手を置いて説得を試みる
と
紗奈は初めて物を言った子供のように素直な反応を見せた
「…瑠衣がそういうなら。話だけは聞いてあげる」
2人きりで話したいと私は家の中に入れられた。
なんの話だろうと気になってもああなった紗奈は止まらない。
仕方なく玄関に座って待っていることにした。