あなたを好きにならないための三箇条
〜〜
「…なんでいるの」
外はこの天気
なのに彼は傘を片手に待ち合わせ場所に立っていた
「…来ると思ったから」
柔らかく微笑んで
そこに立っていた。
「…来ないかもしれないのに」
ひどい雨が傘を濡らし
バラバラと大きな音を立てる
彼は私を見下ろして
太陽のように笑った
「…イケメンは 約束を守る、でしょ?」
…ダメ
ダメだ。
こんな、気持ちになっちゃ。
男なんて、自分勝手で
漫画みたいな優しいヒトなんて
いないって
私がイケメンになるって
決めたのに
「…ムカつく」
雨が私の呟きをかき消した