あなたを好きにならないための三箇条
まぶたを閉じれば
笑う芽依がいる
幼馴染の芽依
親友の芽依
紗奈のいとこの芽依
もう、二度と会うことは無い芽依
微笑む彼女は私にこう言った
『裏切り者!!――――友達だと、思ってたのに』
あの時私はなんていえばよかったんだろう
なんて言えば芽依を傷つけることがなかったんだろう
いや、きっと何を言っても同じだったんだ
私のしたことはあまりに最低なことだったから。
もう。芽依の笑う顔を見ることは二度とない
あぁ…心が冷めていく
ふ、とまぶたを開くと
いつの間にか太陽が登り朝日が目を炙った
「空、の家、行かないと」
作業のように着替え
溜息をつきながら家を出た
時計はまだ朝の5時をすぎたところだった