姉貴は俺のもの
地獄の始まり
暖かい春の風が吹く中
私はお母さんに頼まれた
おつかいを買った袋を片手に帰路を急いでいた。
「 はぁ〜 来年は受験かーーー 」
弟は高校を大学も視野に入れて選ぶとかで、
受験生の私よりも先に今年の春から塾に入っていた。
「 凄いよなぁ。 」
まったく、義理とは言え我が弟ながらあっぱれだ。
私も塾に行こうかなーー
心の中でそんなこと考えるだけで、頬が赤く染まった。
「 塾に行ったら、陸と一緒に勉強っ? 」
嬉しいけど、緊張するかもっっ。
優しいお父さんの連れ子である陸
幼き頃からイケナイことだと頭では理解してはいるんだけど、
好きは止められない。
成長期に入った陸は、ますますカッコよく見える気がする
どうしたら、嫌いになれるんだろっ
ニヤけた頬を手でさすろうと、した途端
まだ明るかったはずな景色が真っ暗になった