姉貴は俺のもの
「 負けねぇ
そのために俺は努力してきたんだ。
安心して待ってろ 」
一体どこからそんな自信が湧いてくるの？
「 ダメっ。 行かないで…… 」
陸だけは、私を置いて行かないでよ
背を向けて部屋を出て行こうとする陸の歩みを私に止めることはできないんだ……
「 すぐ戻ってくる。 」
嘘、戻って来ないんでしょ？？
私のこと、嫌いになったから一人にするんだよねっっ
お母さんも死んだ後、陸が家に帰って来なくなったことが
フラッシュバックする
「 まだ出発しない。
ちょっと総長と話してくるだけだ 」
パタン
後ろ手で静かに閉められた扉の音が、胸の奥まで鳴り響く
