姉貴は俺のもの


「 返せっ

返せ、返せ 返せ っッ 」


だんだん声がこっちに近づいてくる


「 ごめんなさい……


許してッ。 」



体を丸めて布団の中に潜り込む


耳を塞いで、大好きな両親の声から逃げた。



陸____



早く帰ってきて、陸っっ。



「 ふぇッっ___ 」



子供みたいに泣きじゃくりながら、陸を待った。


幼い頃みたいに、陸を守れる強いお姉ちゃんでは、もうないの。


陸を抱きしめて一人でないと確信したい



早くっ



ここにいるよって、私を宥めてよッ____


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