姉貴は俺のもの
陸side


総長に美奈が意識を取り戻したと報告しに行こうと部屋を出た。



すると、二階の廊下に総長や俺以外の幹部たちが揃って立っていて

一階にある仲間を見下ろしていた。



「 お前らの中で、

俺たちの仲間であり、幹部の 空井 陸は姉のことを恋愛感情として好きだという噂が流れてるらしいな? 」


ザワッ


「 噂ってよりか、事実じゃね? 」


「 陸さんって、近親愛者だったんだろ? 」


「 じゃあ族をやめるのか? 」


「 次の幹部は誰がなるんだ 」


総長っ?


真実を話してしまっては、示しがつかないどころか

俺は出て行かないとダメになるんじゃ…



「 静かにしろ てめぇらっ!! 」

シーン




総長の怒声に、騒ぎ立てていた仲間が静まり

緊張の空気が流れた。



「 てめぇらが陸のことをあまりよく思ってないのは、
前々から知っていた。

だが、聞き流すことにしていたんだ。


何故だか分かるか?? 」



「 「 「 …………………… 」」」



「 陸が純粋な奴だって、分かってるはずだと俺は信じてたからだっ!


それが、何だッ。 誰一人、噂を信じない者はいねぇ__ 」


俺は、美奈のために総長の元に行くことを決意した。



若いから、気に入られてるから、と

幹部になったところで俺の味方などせず
嫉妬の目を向けてくる奴ばかりで……


俺もそれに対抗するように、次第と拳で解決するようになってたんだ。




総長は、この機会を利用してそれを直そうとしてくれている



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