姉貴は俺のもの
「 将 ( しょう) 。
お前はこの前警察に追われて時、陸に助けてもらったんだよな?」
「 坂下( さかした )も
他のチームの奴らにリンチにあって、
ボロボロにされたお前を見た陸は、一人で乗り込んで行ったんだったよな? 」
ここ1ヶ月の間であった出来事だ。
「 他にも助けてもらった奴らはいるはずだ。
お前ら自分のしてもらったことを忘れてんじゃねぇよっ
普段冷たいあいつが、昔はそうじゃなかったのを知ってるだろ
行動と記憶を繋ぎ合わせて、ありのままの陸を見ようと努力しろ!
それでも気に入らないってんなら、陸より強くなれ
陸より仲間想いになって、仲間をより多く守ってみやがれ!!」
______ 総長。
ジンとしていたら、幹部の佐賀さんが俺に気づき
優しく笑いかけた。
さっと頭を下げて、総長の元に近寄ろうとすると
佐賀さんは手を突き出して止めた。
………まだあるのか??
困惑した顔で佐賀さんを見つめ返す
「 高校、しかも一年のクソガキに幹部を任せたのは俺の責任だ。
だがいい加減、陸を幹部として受け入れてやれ 」
「 ですが、総長! 」
ザワッ
幹部でもないやつが総長に意見を言おうとし、
下にいる奴らは騒ついた。
俺は誰が言ったのか気になり、物陰から下を覗き見た。
あの人は、………俺がチームに入らなければ
幹部になると噂されていた人