姉貴は俺のもの


「 チッ 」


殴りたいっ


殴り殺してやりてぇ



けど、総長に言われたように高槻に手を出せば

こいつの親父が動く



実家での事は、高槻がまだ俺のことを仲間だと思ってたから何事もなく済んだだけ


こいつに親を動かされると面倒だ。




「 陸さん! 俺らに命令してくださいっ 」


「 陸さんの女を俺らにも守らしてくださいよ! 」


手も出せず、高槻を鋭い目で睨みつけていると

後ろから仲間たちが耳を疑うようなこと言ってきた。



「 まだ年下をさん付けするのにはなれねぇが、 俺たちの幹部を侮辱されるのは我慢ならねぇ 」


「 陸、下がってろ

俺らがヤる 」






「 お前ら何言ってる! やめるんだ!! 」


降りてきた佐賀さんが、仲間たちを止めた。



「 けど佐賀さん!

こんだけ言われて、我慢しろって方が可笑しいですよ!! 」


俺が火をつけてしまった。



俺と佐賀さん、総長以外は計画を知らない


だから高槻に何を言われても、殴らない俺の代わりに

仲間たちは自分たちが喧嘩をすればいいと思っている



「 仲良しごっこ、いいね。

俺と同じことをこいつらともしてるのか? 」


「 違う! 」


即座に否定したが、高槻は顔を上げてなぜか二階の方を見つめる


目を細めたあと、薄気味悪い笑みを浮かべた


「 美奈帆ちゃーん、サプラ〜〜イズっ


俺が直々に迎えにきて上げたよ! 」


「 なっ 」


高槻の腕を掴み、美奈がいるという二階から背を向けさせた。


いつの間に起きて出てきてたんだ


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