姉貴は俺のもの


高槻の手の中にあるものに目を見張る


「 ________ 」

陸っ



口がパクパクするだけで、声が出ない



こんな時にッ____


陸に伝えないとダメなの!



陸と目が合い、

「 りくっ! 危ない"っっ!! 」


パッン


やっと警告できたと思った途端____


陸は撃たれ、身体が前へと倒れていった。



陸の周りにいた人たちは驚きながら、陸を支えようと腕を突き出したりして

地面に消えていった陸を囲む



「 り、く……… 」


口元を手で覆いながら、目の前の状況に絶句する





嫌だ、やめてっ。______




「 りくっ 」



ひょっこり起き上がってくれることを期待してたのに、陸は人の群れの中から出てこない



「 やめて……嫌っッ 」


首をふるふると横に振りながら、ひどく寒い身体を自分で抱きかかえた。



「 ハハハ!! 美奈帆ちゃんのせいで、みんな死んじゃったね〜〜 」



「 「 お前っ!! 」」


ごめんな、さい…




「 ごめんなさい、ごめんなさいっ 」



陸っごめんッっ。



泣きながら項垂れて、私はそのまま目を閉じた。




< 50 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop