姉貴は俺のもの



手当よりも先に、私を心配するほうが大事?



どうして……



「 大丈夫、ですか? 」



不審を抱きながらも、

とりあえず今は自分のことより目の前で苦しんでるのをほっとけなくて恐る恐る近づいて行った。



傷に触れないように、そっと手を添えて見る


周りの人たちは怖そうな人ばかりだけど、私のすることをただ見守っている



だからか、安心して傷を見ることができた。


「 うわッ ひどいっ___

病院行かないとダメです、これ。」



陸という人は、潤んだ目で私を悲しそうに見つめ

口端を上げて荒い息を繰り返しながら笑った



「 大丈夫、すぐ治るっ


俺を誰だと思ってる、……っッ 」



そんな今にも倒れそうな雰囲気で俺様発言されても困る



「 でも汗ぐっしょりですし____

呼吸だって…、浅いじゃないですかッ。」



自然と頬に何かが伝った。




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