姉貴は俺のもの
「 何があった? 」
そう聞いてくれる隣のおじさんは、私と同い年の一人息子を持つ人だった。
いつも朝早くから夜遅くまで働いていて
最後に会ったのは、まだ私が汚れてなかった中学の頃
「 すみません、大丈夫です…… 」
話したら、私のお父さんと同じことになるので
何も言えず、ただ謝った。
「 じゃあとりあえず警察を、呼ぼうか 」
言いながら携帯を取り出すおじさんの腕を強く握った。
「 ダメです、ごめんなさい。
やめて下さいっッ 」
また泣きそうになった。
警察にも頼れない自分が、
おじさんにまで迷惑をかけることになって。
両親が死んでからは、1人で耐えてきたはずなのに……
「 ホントっ、どうしたんだ___ 」
困った顔をされ、今すぐにでも真実を打ち明けたい気持ちにかられた。