姉貴は俺のもの



「 ごめん、寝てた 」


「 あぁ そうみたいだな、 寝坊助さん。」


からかった呼び方をするのは、私を元気付けるため?



「 そんな風に言わないでよっ


自然と眠くなっちゃうんだから… 」



「 はいはい、寝坊助。


言い訳はいいから早く下に降りてこい 」



クックッと笑いながら、人差し指で額を突かれ

おでこを手で抑えた。



体を起こし、ベットから足を降ろそうと試みると

いつの間にか散乱していた服が片付けられている。



見ると綺麗な服は部屋の隅に畳まれ、汚れてた服はちゃんと洗濯に出されたのかなくなっていた。



…………これなんだよな




この俺様陸くんは言葉こそは冷たくて、見た目が不良なんだけど、

その言葉の裏に含まれる真意や、行動が優しい



てか、文句をつけろと言われても困るぐらい完璧な人間だ。



「 どうした、固まって。


馬鹿だから立つこともできねぇの? 」


「 はぁ? できますぅ____ 」


片眉根を下げながら、反論する


「 だったら早く立て

俺を待たせるんじゃない 」



「 へぇへぇ、申し訳ございませんねっ 」



顔良し、頭よし、喧嘩強し、家事全般できる



本当、なんで私と付き合おうと思えたんだろ??


嫌味しか言えない、何もできない私は

自分でもそう思った。


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