姉貴は俺のもの
陸くんは顔を前に戻し、人目の少ない隅の方へと移動した。
「 クラゲ、見に行こうぜ。
せっかくだしよ 」
「 う……うん。 」
ずっと胸がドキドキしっぱなしだ。
いろんな意味で早く、いつもの陸くんに戻って欲しい
「 _______疲れた、よな? 」
「 あ、いや……
別に……。 」
そりゃ人におぶってもらわないといけないほど、疲れてはいるけど
陸くんに迷惑をかけても、もう少しこのままでいたいと思ってる自分がいる
「 あれ………
だとしたら戻って欲しいって事にはならないのか。 」
私の独り言に陸くんは首を傾げながら、
クラゲ水槽の手前で私を下に降ろしてくれた。
「 無理だけはするなよ。
立ってられないほど辛かったら、このまま帰ってもいいんだからな 」
「 え、でもプロジェクトマッピング見たいんでしょ? 」
「 俺が??
な訳ないだろっ。 」
鼻で笑われ、目を点にする
「 見たいのはお前の方なんじゃねぇの? 」
トクッ
耳の近くで心臓の音がなったように思った。