姉貴は俺のもの
「 とりあえず、下に降りよう。
妻も心配してる 」
ハッとして、頷いた。
おじさんに支えられながら、うちと似た構造の階段を降りて
リビングへのドアを開けてもらい中に入った
「 あっ、美奈帆ちゃん??
どうしたの、大丈夫? 」
昔から特徴的なソプラノの声で、背の高いおばさんが
私とおじさんを交互に見ながら尋ねてきた。
「 事情は話せないそうなんだよ。 」
「 えっ……。
と、とりあえず座って? 」
泣きはらした目で頭を下げて、指定された椅子に座った。
「 ご、ご飯はまだかしらね?
待ってて、余り物用意するからっ 」
立ち上がって冷蔵庫へ駆け寄るおばさんを止めようとしたが
おじさんに優しい眼差しで首を横に振られ
言葉をのんだ。