姉貴は俺のもの
美奈side



はぁ____恥ずかしかったッ



お土産屋さんまで直行した私は、後ろで必死に笑いを堪えてる陸くんの方へ振り返った。




「 気づいてたなら教えてよっ! 」


成り行きで今まで繋いでた手を振り払い、
陸くんの胸元をしばいた。


「 っッ、はは

ごめん ごめん……。 」


陸くんは痛くもないくせに、叩かれたところに手を置いて顔を歪める


「 ………………… 」



「 ______い、いつまで痛がってるのよ っ?」



目を伏せて、黙りこくられると肩の怪我が完治していないこともあって不安になってきた。


「 …………… 」


尋ねても尚黙り続ける様子に、ゆっくりと近づいた。



「 大丈夫? 」


下から覗き見ると、陸くんの口元は緩んでいる。



眉をひくひくさせながら、後ずさりした



「 陸くん~っ?? 」


…………この野郎、演技かっ。



本気で心配したのに。


「 いや、違うって。 怒んなよ 」



「 はぁ?? 」



首を傾け、陸くんを睨んだ。


そんな私を見て、陸くんは焦ることもなく
しみじみと嬉しさをかみしめるような笑顔を浮かべる



「 俺はさ、嬉しいんだよ

こうやって美奈が俺を好きになってくれてさ。 」



「 っッ_____」



さっきまで火が吹き出そうなほど熱かった頬が、また熱を取り戻した。




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