姉貴は俺のもの
「 ……………これ、私の好きな色じゃない。」
「 は?? 」
当たり前だろ
俺が金を出すんだから、俺の好きな色に決まってる
「 ……でもっ、嬉しい!!
ありがとう! 」
まだ買う前だというのに、美奈は俺に抱きついてきた。
仕方なく、美奈の背中を手でさすってやる
「 これを買ってくれることもそうだけど、
いつもの陸くんだっ! 」
……………はい?
手が止まり、美奈を俺の身体から引き離す
「 ここに来てからの陸くん、いつもと違ったからなんか嫌だったんだよねーー 」
「 戻ってくれて、ありがとう。 」
首を傾けて満面の笑みを浮かべる美奈からネックレスを乱暴に取り上げると、
レジまで持って行った。
「 え、陸くんッ?
急に何で怒りだしたの??」
「 ……………… 」
会計を済ませると、後ろにくっ付いてきてた美奈にネックレスを渡した。
落とさないようにあたふたしながらもそれを受け取った事を感じ取ると、
俺は歩きだした。