人との距離感は大人でも難しいものがある。人対人として、心地よい距離感がある。小さな頃からそれなりに人との距離を計って生活をしているものだ。それがやがて社会性、人間関係を形作るものになるから。その中で、友達・親友・恋人と分類されていく。
薙乃が見る柴田と、周りが見る柴田は違う。逆もまた。そのギャップにあてられてしまったり、内面を見るほどに惹かれていったり。
大人とも子供とも違う、中学生だから気付くものが沢山あったなと、このお話を読んで思えました。
柴田くんは過去の経験と地頭の良さから、人との距離の取り方が絶妙で、それは賢さの裏付けにもとれる。加えて、大切にすべきものを間違えない強さ(私は強さは優しさでもあると思う)。更にかわいい彼女には弱く、包容力さえ見せつける。
中学生男子、恐るべし。きっとこの先も良い男になっていくのでしょう。そして傍らに、ひたむきな彼女が寄り添っていくことでしょう。