秘密の会議は土曜日に
しとしと雨の降る金曜日。お昼休みにカフェテリアでお昼ご飯を選んでいると、華やかなお姉さんたちの話し声が耳に入った。
「鴻上さん、彼女できちゃったんだって……」
「マジで?ショック!!はにかんだ感じの笑顔がどストライクだったのに……!」
「でしょ?チャラそうに見えるのに優しいし、狙ってたんだけどなー。」
「その情報どうして分かったの?相手の女はどんな?」
「それが、本人がすごい幸せそうに『幼馴染みにコクったらオッケーしてもらえたー』って言ってるんだって。」
「自分で言ってるあたり、鴻上さんっぽいかも。悲しいけどそういうトコ無邪気で良いよね。馬鹿可愛いくて。」
「馬鹿可愛いってそれ酷くないー?何気にけっこう仕事できるんだよ?」
話題が話題だけに冷や汗が出る。白いブラウスが肌に張り付きそうだ。急いでメニューを選んで逃げるように席に着く。
「りーおー!遅くなって悪い。
お前今日も飯てんこ盛りだなぁ。すげー食欲」
「鴻上くん、声が大きい……!静かに!」
声を潜めて話し掛けると、鴻上くんは首を傾げる。大きな口は口角が上がっていてイルカみたいだ。
「あちらのお姉さんたちが、鴻上くんの『彼女』について噂してるの!」
「おぉー、やっぱり人の噂は早えな。噂好きっぽいコに話してみたら一瞬だったな。」
「どうしてそんなこと……!」
「どうしてって、噂になっとけば理緒に手を出そうとする奴らを追っ払えるでしょ。
今日もそんな確信犯的な服着てるクセに、話しかけられたら顔赤くして目を泳がせたりして。あれで勘違いする奴出てくるんだからな?」
「服は店員さんのお勧めをそのまま着てるだけで!顔は赤面性だから仕方ないでしょ。」
今日は、歩幅が狭くなるほどタイトな膝丈のスカートに、ふわっと軽い素材の白のブラウスを着ている。肌の露出を控える時は体のラインを出すと細くスッキリと見えるのだそうだ。
「だとしたら、次服買うときもそこにしとけよ。
ほどよく色っぽくて俺の好み。理緒の馬鹿っぽい性格とのギャップがまたいい感じ。」
「馬鹿っぽい性格……。
そうだ、そんなことより!あの人たち、鴻上くんに彼女ができて悲しんでるよ。鴻上くんのこと好きなのかも。私なんかと付き合ってる噂が流れたら勿体ないよ!」
「へぇー。でも興味ないし、パス。自分から好きになった女じゃなきゃ意味無いから」
「鴻上さん、彼女できちゃったんだって……」
「マジで?ショック!!はにかんだ感じの笑顔がどストライクだったのに……!」
「でしょ?チャラそうに見えるのに優しいし、狙ってたんだけどなー。」
「その情報どうして分かったの?相手の女はどんな?」
「それが、本人がすごい幸せそうに『幼馴染みにコクったらオッケーしてもらえたー』って言ってるんだって。」
「自分で言ってるあたり、鴻上さんっぽいかも。悲しいけどそういうトコ無邪気で良いよね。馬鹿可愛いくて。」
「馬鹿可愛いってそれ酷くないー?何気にけっこう仕事できるんだよ?」
話題が話題だけに冷や汗が出る。白いブラウスが肌に張り付きそうだ。急いでメニューを選んで逃げるように席に着く。
「りーおー!遅くなって悪い。
お前今日も飯てんこ盛りだなぁ。すげー食欲」
「鴻上くん、声が大きい……!静かに!」
声を潜めて話し掛けると、鴻上くんは首を傾げる。大きな口は口角が上がっていてイルカみたいだ。
「あちらのお姉さんたちが、鴻上くんの『彼女』について噂してるの!」
「おぉー、やっぱり人の噂は早えな。噂好きっぽいコに話してみたら一瞬だったな。」
「どうしてそんなこと……!」
「どうしてって、噂になっとけば理緒に手を出そうとする奴らを追っ払えるでしょ。
今日もそんな確信犯的な服着てるクセに、話しかけられたら顔赤くして目を泳がせたりして。あれで勘違いする奴出てくるんだからな?」
「服は店員さんのお勧めをそのまま着てるだけで!顔は赤面性だから仕方ないでしょ。」
今日は、歩幅が狭くなるほどタイトな膝丈のスカートに、ふわっと軽い素材の白のブラウスを着ている。肌の露出を控える時は体のラインを出すと細くスッキリと見えるのだそうだ。
「だとしたら、次服買うときもそこにしとけよ。
ほどよく色っぽくて俺の好み。理緒の馬鹿っぽい性格とのギャップがまたいい感じ。」
「馬鹿っぽい性格……。
そうだ、そんなことより!あの人たち、鴻上くんに彼女ができて悲しんでるよ。鴻上くんのこと好きなのかも。私なんかと付き合ってる噂が流れたら勿体ないよ!」
「へぇー。でも興味ないし、パス。自分から好きになった女じゃなきゃ意味無いから」