秘密の会議は土曜日に
「鴻上くん、もっと仕事ちょうだい」
「もう十分やってもらってるよ。先週忙しかったんだから、今週くらいはゆっくりしとけよ。」
「だって家帰っても暇なんだもん……」
宗一郎さんがいない家に帰っても淋しくて落ち着かない。それくらいなら、淋しさを感じる余裕もないほど仕事していたい。
「このワーカホリックめ。余裕があれば飲みにでも連れてってやりたいけど、今週は研修入ってんだよなー……。」
鴻上くんは今週のスケジュールとにらめっこして頭をガシガシと掻いた。スケジューラには、毎日夜6時からエヴァーグリーン社員向けの講座が登録されている。
「ああ面倒くせー」
「良いなぁ、うちの会社はこういうの無いから羨ましいよ。
……あ!
今年は私も研修行けるんだった!忘れてた!!」
「そうなの?」
ずっと前に、宗一郎さんからパワハラのお詫びとして研修の自由参加権を貰ったんだった。鴻上くんに過去の経緯を説明すると、感心したように息をついた。
「ほぉー。そんなことがあったんだ。
高柳さんの粛正って、理緒みたいなスタッフを守るのに役立ってんだなー……。」
受けられるとわかると研修メニューが気になり始め、鴻上くんが持っているメニュー表を見せてもらう。
「仮想化とか、ビッグデータ解析とか、高速化技法まで……!!受けたいのいっぱいある!」
「……お前、つくづくマニアだよなぁ。
どれ、この俺がオススメの講座を選んで登録してやるよ。仕事するくらいなら理緒も勉強しとけ」
「うん、ありがとう!!」
かくして、喜んで研修に参加すると何故か「元女子アナが教える好感度アップメイク講座」という部屋に通される。
「仮想化は……高速化技法は……!?」
「田中さんですね、お待ちしておりました。」
綺麗なお姉さんに微笑まれて、どうやら逃げられる雰囲気じゃなさそうだ。
「こちらは、五日間連続の講座となっております。どうぞ最後まで宜しくお願いいたします。」
「ふぁ!?」
「もう十分やってもらってるよ。先週忙しかったんだから、今週くらいはゆっくりしとけよ。」
「だって家帰っても暇なんだもん……」
宗一郎さんがいない家に帰っても淋しくて落ち着かない。それくらいなら、淋しさを感じる余裕もないほど仕事していたい。
「このワーカホリックめ。余裕があれば飲みにでも連れてってやりたいけど、今週は研修入ってんだよなー……。」
鴻上くんは今週のスケジュールとにらめっこして頭をガシガシと掻いた。スケジューラには、毎日夜6時からエヴァーグリーン社員向けの講座が登録されている。
「ああ面倒くせー」
「良いなぁ、うちの会社はこういうの無いから羨ましいよ。
……あ!
今年は私も研修行けるんだった!忘れてた!!」
「そうなの?」
ずっと前に、宗一郎さんからパワハラのお詫びとして研修の自由参加権を貰ったんだった。鴻上くんに過去の経緯を説明すると、感心したように息をついた。
「ほぉー。そんなことがあったんだ。
高柳さんの粛正って、理緒みたいなスタッフを守るのに役立ってんだなー……。」
受けられるとわかると研修メニューが気になり始め、鴻上くんが持っているメニュー表を見せてもらう。
「仮想化とか、ビッグデータ解析とか、高速化技法まで……!!受けたいのいっぱいある!」
「……お前、つくづくマニアだよなぁ。
どれ、この俺がオススメの講座を選んで登録してやるよ。仕事するくらいなら理緒も勉強しとけ」
「うん、ありがとう!!」
かくして、喜んで研修に参加すると何故か「元女子アナが教える好感度アップメイク講座」という部屋に通される。
「仮想化は……高速化技法は……!?」
「田中さんですね、お待ちしておりました。」
綺麗なお姉さんに微笑まれて、どうやら逃げられる雰囲気じゃなさそうだ。
「こちらは、五日間連続の講座となっております。どうぞ最後まで宜しくお願いいたします。」
「ふぁ!?」