【続】ねぇ…先生。。
涙が止まらなかった
零は俺なんかよりずっと大人だ
高校生の頃よりもずっと、大人になっていた。
成長が止まっている俺。
今も尚、成長し続けている零。
俺たちの距離はいつの間にか、大きく開いていたんだ。
いつの間にか、零は俺の先を歩いていた。
そのことに気づかないなんて俺は何をしていたんだろう
彼氏なのに零のことを苦しめて。
ヤキモチばっかり妬いて。
零独りを悩ませてしまった
申し訳なくて
こんなにもダサイ自分がイヤで
涙はなかなか止まらない。
【ブーブーブー】
そこへマナーモードにしていた携帯が鳴り始める
零かと思い俺は急いで電話に出た。
『……もっ…もしもし!』
焦りすぎて声がどもる
「そんなに焦らなくてもよくありません?」
電話の向こうから聞こえたのは零の声じゃなかった。