【続】ねぇ…先生。。
『さっさと書けよー』
先生はそう言いながら通路をグルグルと回る。
そんな先生の姿を見ながら私はフッと笑う。
変わってないな…
なんて、昔を思い出した。
通路を回ると必ず生徒に声をかけられる。
『さっさと書け』
なんて言いながら生徒とお喋りして。
私がそれで何回妬いたことだろう…
私がいるのに、クラスの女の子と仲良さそうに話してて。
そのたびに未来に慰められてた気がする。
『なんだよ?西城?
ニヤニヤしやがって。』
あ…ダメ!先生!!
『西城』なんで呼ばないで!
久しぶりに呼ばれたその呼び方にキュンキュンする。
「なんでもないです」
赤いであろう頬を両手で包む。
チラッと先生を見ると、私の横の空席に座っていた。
って、この教室…なんで2つも席、空いてるのよ…