【続】ねぇ…先生。。




『朝倉先生?

手…震えてますけど…』


今度は伊藤先生に言われる。



手が震えてるワケないだろ…


そう思ったのに小刻みに手は震えていて。

震えを止めようと思っても不可能で。


どうなんてんだ…俺は。



『零と…なんかあったんですか?』


浩介は心配そうに俺を覗き込む。


ここは職員室

しかも朝の。



だからみんなそれぞれ忙しいのに俺の心配なんてしていて。


水谷先生も伊藤先生も浩介も優しすぎなんだよ…



『ホントに大丈夫ですから。

ほら、もうすぐチャイム鳴りますよ?』


俺の言葉が終わると同時にチャイムが鳴る。


俺以外の3人は席を立った。



伊藤先生も浩介も水谷先生も常勤の先生

3人とも自分のクラスを持っている。


俺だけが非常勤

ま、教科が家庭科…だからな。


職員室に残るのは非常勤の先生だけ。


おかげで静かになる。


俺はそれをいいことに机に伏せた。






< 115 / 147 >

この作品をシェア

pagetop