【続】ねぇ…先生。。
『朝倉先生?
手…震えてますけど…』
今度は伊藤先生に言われる。
手が震えてるワケないだろ…
そう思ったのに小刻みに手は震えていて。
震えを止めようと思っても不可能で。
どうなんてんだ…俺は。
『零と…なんかあったんですか?』
浩介は心配そうに俺を覗き込む。
ここは職員室
しかも朝の。
だからみんなそれぞれ忙しいのに俺の心配なんてしていて。
水谷先生も伊藤先生も浩介も優しすぎなんだよ…
『ホントに大丈夫ですから。
ほら、もうすぐチャイム鳴りますよ?』
俺の言葉が終わると同時にチャイムが鳴る。
俺以外の3人は席を立った。
伊藤先生も浩介も水谷先生も常勤の先生
3人とも自分のクラスを持っている。
俺だけが非常勤
ま、教科が家庭科…だからな。
職員室に残るのは非常勤の先生だけ。
おかげで静かになる。
俺はそれをいいことに机に伏せた。