【続】ねぇ…先生。。
「なんだっけ?朝倉先生の話だっけか?」
「あ、はい。そうです」
ふと、窓の外を眺めると男の子と女の子が仲良さそうに歩いているのが目に入った。
「意外にね、朝倉先生ってマイナス思考派なのよ。
それで私がどれだけ苦労したか…
いつだったかなぁ…
零ちゃん、朝倉先生に秘密にしてることあるでしょ??」
ニヤッと笑う水谷先生。
秘密にしてること…?
なんか、あったっけ??
「高2のときかな?
男の子に告白されたんでしょ?
それもすっごく格好いい子に。」
あっ!思い出した。
そう言えばそんなことがあった気がする。
学年でも格好いい男の子ランキングの上位にいる子が私に告白をしてくれた。
ま、もちろん断ったんだけど。
で、このことは先生には話さなかった。
水谷先生はきっと、このこと言ってるんだよね?
「案外さ、教師っていろんな情報持ってるの。
で、噂も結構なスピードで広まるんだ。
朝倉先生はそれで零ちゃんが告白されたことを知ったの。
あのときのこと思い出すと今も笑えるわね…」
そう言いながら水谷先生は笑い始める。
でも笑えるってどういうことだろ?
そんなことを考えながら私は水谷先生の話に耳を傾けた