【続】ねぇ…先生。。
『ちょっと水谷先生、冷たくないですか?
俺がこんなに悩んでるのに…』
いじけてしまう朝倉先生はまだまだ子ども。
って私と同い年なんだけど。
正直、ちょっと心配しすぎだと思う。
朝倉先生は。
本当にちょっとしたことでいつもウジウジ悩んでいる。
ただそれはきっと、零ちゃんが好きでたまらないからなんだろうけど。
「どうしてそんなに心配しているんですか?」
仕方なく…なんて言ったら朝倉先生に怒られるけど。
私はキーボードに触れる手を止めて朝倉先生と向き合う。
『だってその零に告白した男、すっげぇー格好いいんですもん』
またウジウジし始める朝倉先生。
零ちゃん…あなたの彼氏の本当の姿はこれよ?
と、心の中で零ちゃんに話しかける。
「そんなの関係ありませんよ。
それに朝倉先生も格好いいですよ?」
私はなぜか朝倉先生に睨まれる。
え?なんか変なこと言いました??
『そんな慰めやめて下さいよ!
俺、格好良くありませんから』
あぁ…そこですか?
でも、正直言うと本当に朝倉先生は格好いいと思うときがある。
ウジウジ悩む姿はどうしようもなく格好悪いけど。
ただ、相手のことを想って自分から離れていったり、
どうしようもないキモチを必死で押さえようとしたり、
他の人には決してできないようなことをいとも簡単にやってのける。
いや、簡単ではないのかもしれない。
でもそういう姿を見てると、
格好いいな。
って、純粋に思う。