【続】ねぇ…先生。。






「離れてる間の時間を埋めるように毎日一緒にいた気がする

前よりは好きが大きくなってて。
離れてる間も止まらなかった。


ま、今の彼氏がその相手なんだけど…

私たちには別れが2度あった」


ところどころから動揺の声が聞こえる。

動揺…そりゃあ動揺もしたくなるよね。


このあとのことを思い出すだけで今も尚、胸が痛くなる。

あの頃のキモチを私は一切、忘れていないんだ。



「2度目の別れは
私が相手の手を離した。


相手のために…

ううん、違うかもしれない
自分自身のために手を離した。


決してキライになったワケじゃないんだ。


さっき『禁断』って言ったよね?
禁断ってことは他の人にバレちゃいけないんだ。

でもね?バレそうになったの。

だからバレる前に私は手を離した。


2人で乗り越えるっていう方法もあったのかもしれない。

でも、あの頃は無我夢中で。


こうするしかないって、本当にそう思ってた。



幸せって壁は簡単に崩れるし
簡単に壊せる

私は自らの手で壁を壊したの」


涙が溢れそうだった。

ギリギリ平常心を保てたけど
少しでも気を抜けば


ボロボロと涙が零れるところだった。










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