【続】ねぇ…先生。。
「零先生!!」
教室の隅の方で手が上がる
あれは…真希ちゃんだ。
真希ちゃんの目は少し赤くて。
私なんかの話を聞いて感動してくれたんだ、
そう思うと話してよかったな、と思えた。
「ん?どうしたの??」
「零先生は…その人を好きになったことを後悔したこと、ありますか?」
私は表情を緩め答える
「後悔…かぁ…
しなかった、って言えばウソになる。
もう分からないくらい、後悔したよ。
どうしてこの人に恋、しちゃったんだろ…
って、何度思ったか分からない。
でもね、これだけ好きになれる人と出会える確率は低くて。
後悔するだけ無駄じゃないかな…って思うんだ。
出会えただけでいいんじゃないかな。
って。
それに後ろばかり見てたってどうしようもないでしょ?
どうせなら、前を向かなきゃ。
これから歩んで行かなくちゃいけない道がそこにはあるんだから。
私はゴールの見えない道を、その人と今も歩んでる」
今日の私の話がみんなのこれからにどう役立つか分からない。
でも、もし本当に大切な人ができて
辛くなったとき
ケンカしちゃったとき
思い出してほしい。
【キーンコーンカーンコーン】
ちょうど、チャイムが鳴った。
あぁ…終わってしまった。
私の、教育実習が