【続】ねぇ…先生。。
『さ、行こか!零』
「え?どこに??」
『デートに』
………ざけんな
………ざけんなよ?
『クッソ!!!!!!』
目の前で繰り広げられていた出来事がフラッシュバックする。
ハンドルを殴る。
殴った場所が悪かったのかクラクションが鳴ってしまった。
でも、そんなことはどうでもよかった。
どうしてあのとき俺は、何もできなかったんだろうか
『零に…手ぇ出すんじゃねぇよ!』
そう一言、言えばいいだけなのに。
俺は、何もできなかった。
ただ呆然と2人…亮二と零の姿を見つめることしかできなくて。
そのまま2人は去ってしまった。
俺…零の彼氏だよな?
あの瞬間、俺ではなく亮二が零の彼氏に見えた。
『悔しい』
これしか言えなかった。