【続】ねぇ…先生。。





『バイク…貸して』

とりあえず俺は裕司に電話をした。


裕司は事情も聞かず、俺の居場所を聞いて電話を切った。


それから10分後



『お待たせ』

ヘルメットを脱いだ裕司は俺の顔を見てニヤついていた。



『明日…休みか?』

そう俺が聞くと裕司は頷く。



『じゃ…付き合ってくれ』

裕司は運転はお前な、とそれだけ言って自分は後ろに乗る。


ヘルメットを被ってバイクにまたがった。


終始無言の男二人旅

寂しいったらありゃしねぇ


でも、これも自分のせい

裕司は俺の巻き添えくらって。


ごめん…裕司


心の中で謝りながらバイクを飛ばす。



『しゅーへい!どこ行くんだよ~!!』

夜中の住宅街に裕司の声が響く。



『分かんねぇー!』

とにかくバイクを飛ばした。


たまに頬に冷たい雫が当たる

雨なんか降ってなくて。



俺の…涙か


そんなことを考えるとなぜだか笑えた







< 98 / 147 >

この作品をシェア

pagetop