はっぴーえんど。
「俺もう行くわ。2人で楽しんで。」
裕太は俺たちから背を向け、姿を消した。

「あ、まって…ゆうた…?」

君は手を伸ばすが、俺がその腕を軽く掴んだ。

…今は俺の彼女でしょ?

「ねぇ、どうして泣いてたの?」

君は少し恥ずかしそうに下を向いた。

「…。」

「俺のせいで鈴が泣いてるって聞いたから…。」
すると、君は少しずつ話し始めた。

「わ、わたし…樹くんが女の子達に囲まれてるの見て、私で釣り合ってるのかなって思っちゃって…。」

「なにそれ、俺は鈴だけが好きなんだから釣り合ってるとか関係ないよ。」
俺はそう言って彼女の額に軽く口付けをした。
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