はっぴーえんど。
「優勝者が何の用だよ。」
裕太は樹くんを睨みつけた。

「いや、優勝って言っても衣装のおかげだから。」

樹くんは気にする様子もなく続けた。
「で、俺の鈴はなんで泣いてるのかな?」
樹くんは私の顔を覗き込んだ。

「私のせいで…先輩が…コンテストに応募出来ないの…私が3位以内に入れなかったから…。」

「そっか。でも、鈴は頑張ったんだよね?なら、鈴は謝らないで堂々としてなきゃダメ。じゃないと、入賞できなかった人に失礼だよ。」
樹くんは私の頭を優しく撫でた。

「すみません、先輩、この衣装のままこの子借りていいですか?」

先輩は樹くんに怯えるような目で小さくうなづいた。
…なんで、そんなに怯えてるんだろ…、
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