はっぴーえんど。
大晦日…。

「樹くん…。お正月はどうするの?」

「あー。正月は鈴と一緒に実家に行こうと思ってたんだけど、鈴はどうしたい?」

私には帰る家がない…。
でも、家族水入らずに私が入っていいのか不安…

「そんな、難しい顔しないで。俺の家は小さなパーティーみたいなのするだけだから。一緒に行こ?」

…樹くんは私を思ってこう言ってくれるんだ。
…私を思って…こんなに優しくしてくれる…。

私は樹くんの手を握り、頷いた。
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