はっぴーえんど。
「もう、いいってば!私なんかのために裕太がこんなことしなくていいの!…もう、私に罪悪感を背負わせないで…」

本音がポロリと口からこぼれる。

「やっと、俺と向き合った。」
裕太はそう言って笑うと、足枷を拳で殴り始める。

「やめて…っ!怪我しちゃう…。」

なんで、神様は意地悪なんだろう。

…こういう辛い2択を私に答えさせる。

樹君とこの生活を送るか、
家族ともう一度やり直すか…

この生活は楽しいけど…きっと、このままなら、お母さんとお父さんのところには一生帰れない…。

「裕太…鍵はクローゼットの1番上の箱にある…。」

私が届かないところに樹くんは鍵を隠した。
「早く言えよ。」
裕太はニコリと笑った。
< 241 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop