はっぴーえんど。
しかし、樹君は私の言葉を無視し、紙袋から小麦色のクッキーを取り出す。

「はい、あーん。」

差し出されたクッキーの香ばしい香りに負け、私は大人しく口を開く。

「…美味しい.。」
自分では気づかなかったが、どうやら私は笑っていたらしい。

「君が笑ってくれるなら何だってするよ。」
愛しいものを見るような目で私を見つめた。

「私は…樹くんの側にいられるほど優しくないよ…。さみしい時だけ樹くんを利用していただけだもん。」

「そんなことないよ。俺は君の言葉にどれほどの希望を持ったかわかる…?」

私はその真っ直ぐな瞳に耐えられず、下を向いた。

「それは…樹くんが私を助けてくれたから、そのお返し…」

私、最低だ…

「じゃ、お互いがお互いを必要としてるっめ事でいいのかな。」
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