はっぴーえんど。
なんでなんだよ…。
俺はずっと君だけを見て、君だけを…愛していたのに。

シュートをはずしたんだから、オフェンスにまわらないと…
でも、足が動かない。
樹の顔も見れな…。

体育館がざわつくのが分かった。

「ねぇ、なんで祐太君動かないの?」
「なに、荒木は戦意喪失?」


『うるせぇ。』
そういって怒鳴ってやりたい。
でも、俺の声帯は機能することなく、空気だけを吐き出す。

「ゆ、祐太…?」

樹の声もチームの皆の声も耳には入っても頭まで回らない。
< 84 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop