★甘い砂糖★sweet sugar



柚梨は俺の方を少しも見ない

むしろ近づきたくない
オーラが出てるし‥




「もしかして、この小さいの彼女?」


とその女は柚梨に近づいた



中谷先輩は柚梨がどう
動くか試しているのか見守るだけ



「こんなのが彼女とかありえなーい」



と言ってバッグの中を
ゴソゴソと何か探し出した


柚梨はキッと女の方を睨んで




「そうですけど何か?」



と一言


女は目を見開いて驚いた



俺も中谷先輩も驚いた
あんな弱気な柚梨がその一言
を言ったことに



「馬鹿ね、凡人は凡人らしく地味に生きてれば良いのに」




と言ってバッグから出したのは



"一本のペットボトル"



俺はそれを見たとたん
何をするかわかった








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