私と貴方
···変わる貴方
螢斗に仕事をしたいと
相談したとき
少し、ムッとしたのがわかったが
少しすると
「やってみたら。」
と、言ってくれた。
郁斗と杏にも話をすると
二人とも、
「「頑張って・頑張ってね」」
と、言ってくれた。
二人が高校に入り
二年生に進級した時
螢斗が、
ヘッドハンティングされた。
待遇は、専務として来て欲しい
との事だったようだ。
螢斗は、私に相談することもなく
勝手に会社を辞めて
ヘッドハンティング先に入社していた。
そして、私にいきなり
「仕事を辞めて
今後は、家にいて欲しい。」
と、言い 更に
「専務となると婦人同伴の
出事もある。
それに、今まで以上に
帰宅時間が遅くなるから
家を守ってもらいたい」
と、言った。
私は、
「急に言われても
病院に迷惑をかけるし
事務長と相談して
急いでもらいますが
少し待ってください。」
と、言うと
螢斗は、いきなり
「俺の給料で生活も出きるだろう
お前が、働かなくても
生活は困らない。
帰りが遅い俺の食事など
体調管理をするのが
妻としての役割だろう。
他人の世話をしている場合では
ないだろう!!」
と、怒鳴った。
口数の少ない人だが
子供達にも私にも
穏やかに話しをする人だった。
だけど·····
ヘッドハンティングされる頃から
螢斗は、変わってしまった。
今まで、怒鳴られた事は
なかったから、ビクッとはしたが
あまりの言い分に······
私は冷静に
「‥‥‥‥ずいぶん
勝手‥‥なんですね。」
と、返すと
「なにを!!」
と、言う始末。
だが、子供達の前で
喧嘩をすることは
得策ではないので
「いえ、わかりました。」
と、私が言うと
杏と郁斗は、
「なんで?パパは、勝手だよ。」
「お父さん、横暴だよ。」
と、言ってくれたが
「お前ら子供が口を挟むな!!」
と、子供達まで怒鳴る螢斗。
どうしてしまったの?
と、驚きと共に
子供達を巻き込みたくなくて
私は二人に
「大丈夫よ。
大丈夫だから部屋に行きなさい。」
と、郁斗と杏に微笑みながら言った。