イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした~愛の重さはヘビー級?!~
そうして、ソファーで大人しく今度はお笑い番組を見ながら待っていると少し経つ頃から、とっても美味しそうな匂いがしてきた。

振り返ると、いつもの穏やかとは違って何だか楽しそうに料理をしている玲一さんが居た。
その表情はまた初めて見るもので、私の胸がトクンと大きく音を立てた。
どんな表情をしていてもカッコイイ人なんだけれど、玲一さんが二人きりの時に見せる自然な表情になんだか胸がきゅっとしたり、ドキドキしたりと私の心臓が忙しなくなる。

この状態、なんとなく分かってる。
こんな素敵な人なんだから、惹かれてるんだろう。

たまにからかう様な様子もあるけど、終始二人の時や電話の時に彼は私への気持ちをストレートに表すから。
そんな事が一ヶ月も続いていて、それはドンドンと甘さを増していけば。
玲一さんに落ちない女子なんて居ないと思う。

そういう人だから、私も惹かれ始めてる。
手遅れにならないようになんて、考えてる時点で手遅れなのかもしれないなんて、私の思考はループし始めた頃

「莉々花、ご飯出来ましたから、食べましょう」

その声に

「はい、今行きますね」

ダイニングテーブルの方に移動しようと立ち上がると

「だから、無理して動かないことと言ったでしょう?」

そう言うと、グンっと持ち上げられた。
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