イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした～愛の重さはヘビー級？！～

自宅に帰り、一人なので簡単にご飯を作り食べてから片付けて、ご飯の前に準備したお風呂に入る。

現在20時30分。

電話は21時以降にと言われた時間が迫ってきている。

副社長のことは遠目に見かけたことがある程度。
直接話したのは今日が初めて。
だと言うのに、彼は私に一目惚れしており、お付き合いをしてほしいと言ってきた。
私の25年の人生で初めての異性からの告白。
それも、相手は社内でダントツの人気を誇る副社長だ。
私は大人しく特に目立つとは思っていないのに、何が副社長の目に留まったのかわからない。
つい、ため息がこぼれてしまう。

「男の人との接し方なんて、分からないのに。そんな私があんなどこまでも大人で素敵な出来る男性とお付き合い？無謀すぎる……」

RPGで旅に出たばかりの勇者がラスボスに出会ったような気分だ。
何も出来ないまま終わる、そんなことを感じていた。
しかし、約束してしまっている。
約束は守らなければ。
そのため慌ててお風呂を出て部屋着に着替えて化粧水やらで肌を落ち着けると、ドライヤーで髪を乾かし始めた。

私の髪は染めたことが無いので、真っ黒。
髪質がしっかりしているのでストレートにしかならず少し重たい。
会社では後ろで一つにまとめてバレッタを付けるか、たまにアップにしていく時もある。
基本あまり代わり映えのしない、至って普通の20代。