イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした~愛の重さはヘビー級?!~
そんな、お母様も、実は私の怪我の具合が心配だったらしく様子を見に来てくれたのだとか。

暴走しやすく、感情表現豊かなのが塚本家の人々のようだ。
私が元気そうなのを見て安心してくれたものの、まだ本調子ではないのだから休んでなさいと言い置いて、早めにお帰りになった。

カップを片付け、夕飯の準備をして後は帰ってきた玲一さんが部屋着に着替えるうちに温め直せば良いようにまで準備をして、ソファーに座り少しテレビを見ながらもウトウトしていると

『カチン、ガチャ』

と玄関の開く音がした。
今日は昨日より早い帰宅だ。
驚きながらソファーから立ちリビングの入り口近くまで行くと、ガチャッとリビングのドアが開いた。

「お帰りなさい。お仕事お疲れさまです。今日は本当に早かったですね。夕飯出来てますから着替えて来てください」

私は実に良い笑顔を向けて言ったと思う。
しかし、私を見て玲一さんは

「昼間に母が来たそうですね?莉ヶ花に何か言いましたか?少し、怒っているでしょう?」

そう、問う言い方をした。

「そうですね。玲一さん本人にしっかり聞きたいことがあります。とりあえず、ご飯を食べてからにしましょうか?」

こうして、昨日とは雰囲気変わって、ちょっと一波乱か?的な空気を出しつつ玲一さんに着替えを促して、私は食事の準備にキッチンへと向かった。
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