イケメン御曹司は一途な溺愛王子でした~愛の重さはヘビー級?!~
キッチンで、少し前に仕上がった肉じゃがにほうれん草の白和え、白菜の浅漬等をお皿に盛り、ダイニングテーブルに並べる。
ご飯にお味噌汁も並べて、後はコップと箸だというところで、部屋から玲一さんが昨日と似たようなラフな部屋着で出てきた。
そしてダイニングテーブルの上のご飯を見て、驚いている。

「夕飯、作ってくれていたんですね!腕を怪我していたのに、無理したのではないですか?」

嬉しいけれど複雑という表情だ。
仕事を離れた玲一さんは結構表情豊かで、分かりやすい。
そこは昼間に会った玲奈さんそっくりだ。
綺麗な顔立ちから似ているのだから、育てたのは玲奈さんなんだし性格だってそれは似るよねと、一人納得していると

「莉ヶ花?やはり、こんなにしていては疲れたのでしょう。何もしなくて良いのですからちゃんと休んでてください」

そう言って、私の両肩に手を置くと、私を椅子に座らせた。

「あとは、コップと箸ですね。座ってってください」

そう言うとてきぱきと残りの食事に必要なものを持ってきて、玲一さんも席についた。

「お話は、食事後でいいですか?莉ヶ花の作ってくれた初めての手料理をしっかり味わいたいので」

その言葉を言う玲一さんは、本当に嬉しそうだ。
たいして手の込んだものは作れなかったのに。
それよりも私が作ったことにいたく感動している感じだ。
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